ホームページを作成し、そのコンテンツ(動画、PDF、画像など)を管理・作成するための「標準的なソフト」という一括りはありません。なぜなら、目的に応じて非常に多様なツールが存在し、それぞれが異なるメニューや機能を持っているからです。
しかし、一般的に使われる主な種類のソフトウェアと、それぞれの典型的なメニューや機能について、コンテンツ作成の観点も踏まえて具体的に解説します。
1. ウェブサイト作成ソフトウェア
ウェブサイトを作成するための主要なソフトウェアは、大きく分けて以下の2種類があります。
a. CMS (Contents Management System - コンテンツ管理システム)
最も一般的で、専門知識がなくてもウェブサイトを構築・運用できるシステムです。
代表例: WordPress、Joomla!、Drupalなど。
主なメニューと機能:
ダッシュボード/管理画面:
サイト全体の概要表示、各種設定へのショートカット、更新情報など。
投稿/ページ:
新規追加: ブログ記事(投稿)や固定ページ(会社概要など)を新規作成するメニュー。
一覧: 作成済みの記事やページを一覧表示し、編集・削除・公開/非公開設定などを行う。
エディター:
ブロックエディター(Gutenbergなど): 段落、見出し、画像、動画、リスト、引用など、様々なコンテンツブロックをドラッグ&ドロップやクリックで配置してコンテンツを作成。
クラシックエディター: Microsoft WordのようなWYSIWYG(What You See Is What You Get - 見たままを編集)インターフェースでテキストや画像を配置。HTML編集モードへの切り替えも可能。
メディア追加: 画像、動画、PDFなどのファイルをアップロードし、コンテンツ内に埋め込むメニュー。
メディア:
ライブラリ: アップロード済みの画像、動画、PDFファイルなどを一元管理する場所。検索、編集、削除、altテキスト設定など。
新規追加: 新しいメディアファイルをアップロードするメニュー。
外観:
テーマ: サイトのデザインテンプレートを選択・カスタマイズするメニュー。
カスタマイズ: サイトの色、フォント、レイアウト、ヘッダー、フッターなどを視覚的に変更する。
ウィジェット: サイドバーやフッターに表示するコンテンツ(新着記事、カレンダーなど)を設定。
メニュー: グローバルナビゲーション(上部メニュー)などを設定。
プラグイン:
新規追加/インストール済みプラグイン: 機能拡張のためのプラグインを検索・インストール・有効化・設定するメニュー。SEO対策、セキュリティ強化、お問い合わせフォーム、EC機能など、多種多様なプラグインがある。
ユーザー:
サイトにアクセスするユーザー(管理者、編集者、購読者など)の権限を設定・管理する。
設定:
サイトのタイトル、URL、コメント設定、表示設定、パーマリンク(URL構造)など、基本的な設定を行う。
b. ホスティングサービスのウェブサイトビルダー
レンタルサーバー会社などが提供する、簡易的なウェブサイト作成ツールです。
代表例: Jimdo、Wix、Squarespace、レンタルサーバー付属のビルダーなど。
主なメニューと機能:
CMSに似ていますが、より直感的でシンプルなドラッグ&ドロップ操作が中心です。
テンプレート選択: 用途に応じたデザインテンプレートを選ぶ。
セクション/ブロックの追加: 事前に用意された「見出し」「テキスト」「画像」「ギャラリー」「動画埋め込み」「お問い合わせフォーム」などのセクションをページに追加していく。
メディア管理: 画像や動画をアップロードし、ギャラリーを作成したり、コンテンツに挿入したりする。
ページ管理: 新しいページを作成し、ナビゲーションに含めるかどうかを設定。
デザインカスタマイズ: 色、フォント、背景画像などを調整。
公開/非公開: 作成したサイトを公開する。
2. コンテンツ作成ソフトウェア
動画、PDF、画像といった個別のコンテンツを作成するためのソフトウェアです。これらはCMSやウェブサイトビルダーに直接含まれることは少なく、別途作成したものをウェブサイトにアップロードして使用します。
a. 画像編集ソフトウェア
代表例: Adobe Photoshop、GIMP、Canva、Paint.NETなど。
主なメニューと機能:
ファイル: 新規作成、開く、保存、書き出し(Web用に最適化された形式で保存)など。
編集: 元に戻す、やり直す、切り取り、コピー、貼り付けなど。
画像: 画像サイズ変更、トリミング、回転、反転など。
レイヤー: 複数の画像を重ねて編集するための機能。
フィルター/エフェクト: 画像に特殊効果を適用する。
調整: 明るさ、コントラスト、色合い、彩度などを調整。
ツール: ブラシ、ペン、消しゴム、選択ツール、テキストツール、図形ツールなど、描画や編集のためのツール群。
b. 動画編集ソフトウェア
代表例: Adobe Premiere Pro、DaVinci Resolve、Final Cut Pro、iMovie、CapCutなど。
主なメニューと機能:
ファイル: 新規プロジェクト、開く、保存、書き出し(動画ファイルの出力)など。
メディアの読み込み: 撮影した動画クリップ、音声、画像などをプロジェクトに読み込む。
タイムライン: 読み込んだクリップを並べ、再生順序や長さを調整するメインの作業エリア。
カット/トリミング: 不要な部分を削除したり、クリップの長さを調整したりする。
分割/結合: クリップを分割したり、複数のクリップを結合したりする。
エフェクト/トランジション: 動画に視覚効果(例:色調補正、ぼかし)や切り替え効果(例:フェードイン/アウト)を適用する。
オーディオ: BGMや効果音を追加、音量調整、ノイズ除去など。
テキスト/タイトル: 動画内にテロップやタイトルを追加。
カラーグレーディング: 動画の色味を調整し、雰囲気を変更。
書き出し設定: 動画の解像度、フレームレート、コーデック、ファイル形式(MP4, MOVなど)を設定して最終的な動画ファイルを出力。
c. PDF作成ソフトウェア
代表例: Adobe Acrobat Pro、Microsoft Word(PDF出力機能)、Google ドキュメント(PDF出力機能)、各種PDF変換ソフトなど。
主なメニューと機能:
ファイル: 新規作成(空白または既存ファイルから)、開く、保存、PDFとして出力/エクスポート。
編集: PDF内のテキストや画像を直接編集(Acrobat Proなど高度なソフトの場合)。
結合/分割: 複数のPDFファイルを結合したり、1つのPDFファイルを分割したりする。
ページ整理: ページの挿入、削除、回転、並べ替え。
注釈/コメント: PDFにテキストボックス、ハイライト、図形などを追加。
フォーム作成: PDF内に記入可能なフォームフィールドを作成。
セキュリティ: パスワード保護、印刷制限などの設定。
まとめ
ホームページを作成するには、CMS(WordPressなど)やウェブサイトビルダーが主流であり、これらにはテキストや画像、動画などを配置するエディター機能が備わっています。
そして、そのホームページに掲載する動画や画像、PDFなどの個別のコンテンツ自体は、それぞれ専用の編集ソフトウェア(Photoshop、Premiere Pro、Acrobatなど)で作成し、最適化されたファイルをウェブサイトにアップロードして利用するという流れが一般的です。
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