Windows 11のタブ機能付きメモ帳は、従来のシンプルなメモ帳に複数のファイルをタブで管理できる機能が加わり、利便性が大きく向上しました。
タブ機能付きメモ帳の主要機能
Windows 11のメモ帳は、主に以下の機能を提供します。
1. タブ機能による複数ファイル管理 📑
これが最も大きな変更点です。一つのメモ帳ウィンドウ内で複数のテキストファイルをタブとして開くことができます。各タブには開いているファイルのファイル名が表示され、未保存の新規ファイルは「無題」と表示されます。タブをクリックするだけで、ファイル間を瞬時に切り替えられます。
2. ダークモード対応 🌙
Windows 11のシステム設定(パーソナル設定 > 色)でダークモードが有効になっている場合、メモ帳の背景も自動的にダークテーマに切り替わります。これにより、目の負担を軽減し、暗い環境での作業が快適になります。
3. ステータスバーの改善
ウィンドウ下部に表示されるステータスバーは、現在のカーソル位置(行と列)、テキストの選択範囲、そして**文字コード(エンコード)と改行コード(CRLFなど)**を表示します。特に文字コードと改行コードの表示は、ファイルの種類によっては非常に重要です。
4. ズーム機能 🔍
「表示」メニュー、または Ctrl
キーを押しながらマウスホイールをスクロールすることで、表示されているテキストのサイズを拡大・縮小できます。これは、視力に合わせてテキストを見やすくしたり、一度に多くの情報を表示したりするのに役立ちます。
5. 高速なパフォーマンス
従来のメモ帳と同様に、起動が速く、動作が非常に軽量です。複雑な機能を排除しているため、ちょっとしたメモや簡単なテキスト編集に最適です。
6. ファイルの自動保存(限定的)
完全に自動で継続的に保存されるわけではありませんが、メモ帳を閉じるときに未保存の変更がある場合、確認のダイアログなしで自動的にその状態を復元するようになりました。これにより、うっかり保存し忘れても作業内容が失われるリスクが軽減されます。
タブ機能付きメモ帳の操作方法
1. メモ帳の起動
スタートメニューから: 「スタート」ボタンをクリックし、検索バーに「メモ帳」と入力して起動します。
ファイルから:
.txt
ファイルなどを右クリックし、「プログラムから開く」>「メモ帳」を選択します。
2. 新しいタブ(新しいファイル)の作成
メモ帳が起動している状態で、既存のタブの右隣にある**「+」ボタン**をクリックします。
ショートカットキーは
Ctrl
+N
です。これにより、新しい「無題」のタブが開かれ、新しいテキストの入力が始められます。
3. 既存のファイルをタブで開く
メニューバーの「ファイル」>「開く」 (
Ctrl
+O
) を選択し、ファイルを選択して開きます。新しいタブで開かれます。ファイルをドラッグ&ドロップしてメモ帳ウィンドウに持ってくることでも、新しいタブで開くことができます。
エクスプローラーなどで複数のテキストファイルをまとめて選択し、右クリックして「プログラムから開く」>「メモ帳」を選択すると、それらのファイルがすべてメモ帳の異なるタブとして開かれます。
4. タブの切り替え
目的のタブをクリックします。
ショートカットキー
Ctrl
+Tab
で次のタブへ、Ctrl
+Shift
+Tab
で前のタブへ切り替えられます。Ctrl
+[タブ番号]
(例:Ctrl
+1
で1番目のタブ) で特定のタブに直接ジャンプすることも可能です。
5. タブの並べ替え
タブをドラッグ&ドロップして、表示順を自由に入れ替えることができます。
6. タブの閉じる
閉じたいタブの右端にある「×」ボタンをクリックします。
ショートカットキー
Ctrl
+W
またはCtrl
+F4
です。未保存の変更があるタブを閉じようとすると、変更を保存するかどうかを確認するダイアログが表示されます。
7. ウィンドウを閉じる
メモ帳ウィンドウ右上の「×」ボタンをクリックします。
全てのタブを閉じます。未保存の変更があるタブがあれば、保存を促すダイアログが表示されます。
自動保存機能の挙動に注意: バージョンによっては、手動で保存ダイアログが出ずに、次にメモ帳を開いたときに自動的に復元される挙動になる場合があります。重要な内容はこまめに
Ctrl
+S
で保存することをお勧めします。
これらの機能と操作方法により、Windows 11のメモ帳は、従来のシンプルさを保ちつつ、複数のテキストファイルを扱う際のユーザー体験を大幅に向上させました。